教習料金を少しでも安く済ませたい。。。
教習料金がどれくらいかかるか知りたい。教習での余分な出費を抑えたい。料金を安くおさえるにはどうすればいいの?
こういった疑問に答えます
私は神戸市で教習指導員として10年以上働いています。今回は、教習所の料金事情についてお話していきたいと思います。
教習所で必要な料金とは?
自動車教習所の入学から卒業までに必要な料金は以下のようなものがあります。
- 入学金:
教習所に入学する際に必要な費用です。 - 授業料:
学科教習と技能教習の料金です。学科教習費用の平均は1時限あたり2,500円前後、技能教習費用は1時限あたり5,000円前後となっています。教習所によって違います。 - 技能検定料:
技能検定(実技試験)を受けるための料金です。 - 教科書代:
教習所で使用する教科書の料金です。 - 学科テスト料:
学科試験を受けるための料金です。 - 適性検査料:
運転適性検査を受けるための料金です。 - 仮免試験手数料・仮免交付手数料:
仮免許試験を受け、仮免許証を交付するための手数料です。
以上の費用が基本的に必要となります。上のように書くと、学科や技能教習のたびに数千円の料金を支払うのかと思うかもしれませんが、実際には入学の際に、基準時間分の教習料金をまとめて先払いします。基準時間を超えた場合の教習料金は、その都度追加で支払っていく形になるのが一般的です。
教習料金は教習所によって違います。同じ教習所の中でも、選択するプランや時期によっても変動します。普通自動車のAT限定免許の教習料金を全国で比較すると、20万円前半~30万円後半まで、教習所によって大きく違います。相場は無いといっても過言ではありません。
比較サイトや、公式ホームページの料金情報が古い場合もあるので、候補にあがった教習所に直接電話をして確認しましょう。
追加料金がかからないようにするポイント
試験に失敗し再受験になる場合や、それに伴い追加で講習を受ける必要が出ることもあります。
その際には、その都度追加で再受験料の支払いが必要です。
また、技能試験に不合格になった場合は補修教習を受けなければなりません。そのための料金も追加で支払う必要があります。これは法令で定められた教習なので、受けなければなりません。
以下はその料金の相場です
- 補修教習料:1時限につき4000円~7000円程度
- 終了検定・卒業検定再受験料: 1回につき5000円~8000円程度
- 仮免学科再試験: 1回につき1700円(非課税)
- 技能教習や技能検定のキャンセル料金:1回につき5000円~8000円程度
これらの料金がかからないためには、以下のポイントを押さえておくと良いでしょう
1.教習所選びを慎重に行う:
教習のキャンセル料金や、追加教習時の追加料金の条件は教習所によって違います。
当日キャンセルしたりドタキャンした場合に料金が安く済む教習所と、「前日の〇〇時までにキャンセルしなければ有料になる」などの厳しいルールを設けている教習所もあります。教習所としても、予約が入った時点で指導員を配置しなければならず、直前になって指導員が不要になったとなると、教習回数を消費せずに配置した指導員の給料を支払わなければならないので、教習所にとって直前でのキャンセルはそれなりのコストとなります。
教習所を経営するうえで、キャンセル料金を設けることは必然的なものでもあるのです。
追加教習の際に発生する料金についても、技能教習をするためにはガソリンが必要ですし、車体やタイヤが消耗するので、そのコストを回収するためには追加教習料金を設定することは教習所にとって必然です。
キャンセル料金や追加教習での料金が設定されていない教習所はほとんどありません。一定の理解が必要にはなりますが、少しでも追加料金の安い教習所を選びましょう。
2.追加料金がかからないプランを利用する:
追加料金が発生することは必然であるというお話をしましたが、それに対応して追加料金が発生しない教習プランを提供している教習所が一般的です。私の勤める教習所では『安心パック』というプラン名です。入学金に少し多めに料金を支払うことで、『安心パック』に加入することができます。これに加入すれば何時間追加教習になったとしても追加料金は不要です。
追加教習にならなかった場合は、多めに入学金を払ったことで損した気分になるかもしれませんが。。。追加教習になる方は少なくないので、少しでも心配な方は入っておきましょう。
ただし、技能検定や学科試験に不合格になった場合の追加料金は、プランの対象外の場合が多いです。注意しましょう。
3.教習と向き合う時間を確保する:
キャンセル料、追加教習料金に続いて追加料金の支払いとして多いのが、試験に不合格になった場合の再試験料金です。前述した『安心パック』に加入していても対象外の場合が多いので、注意しましょう。この追加料金を支払わずにすむためには、とにかく頑張るしかありません!!
- 技能教習:
技能教習には、日を空けずにコンスタントに通うようにしましょう。最低でも週に1度以上は通うことをお勧めします。日が空いてしまうと、基準時間の中で必要な技量に到達できないリスクが高まります。
例えば忙しくて教習所に通えず、1か月教習期間をあけてしまった場合、運転技術は意外と落ちませんが、交通ルールなどの知識が頭から抜け落ちてしまいます。
交差点での優先関係や、標識標示の意味を忘れてしまい、安全運転ができなくなるリスクが高まります。
私の技能検定員としての経験からも、ルール違反をして不合格になる方の多くは、前回の教習から試験まで期間が開いてしまって、ルールを忘れてしまった人が多いです。
運転技術もさることながら、『運転知識』が重要であり、検定合格のために必須であることを認識しましょう。
- 学科教習:
学科教習は、教本や問題集、教習所が提供する学習用のアプリを活用して、しっかりと勉強しましょう。試験は二択の問題ですが、運だけで合格できるものではありません。もし運よく合格したとしても、前述したように運転試験の際に交通ルールがわからないと安全運転ができませんし、卒業してからの運転に影響が出ます。
試験は合格するまで受験する必要があります。一発合格を目指してまじめに教習と向き合うようにしましょう。
まとめ
上記のこと考慮することで、教習料金を抑えることが可能です。ただし、安さだけでなく、教習の質も重要であることは大前提です。
私の知る限り、同じエリアの中で比較したときに料金の高い教習所ほどちゃんとした教習所である場合が多いです。職員(教習指導員)に対してちゃんと給料が支払われ、福利厚生がしっかりしているため、指導員のかかえているストレスが少なく、教習態度や教習の質が高い場合が多いです。
教習所は一般企業です。「安かろう、悪かろう」が当てはまるケースが多いので、安さと質のバランスを考えて教習所を選択してください。
安全運転を心掛け、無事に免許を取得できることを願っています!
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